京都・岡崎の「京、静華」で2015年8月9日(日)22時から行われた中国料理勉強会。主催は「京、静華」店主の宮本静夫さん。京都の中国料理店の方々を中心に14名が集まり、勉強会が開かれました。
1960年代~1970年代の中国料理の料理本を元に、中国料理のルーツ知るため月に1度のペースで研究会を開催されています。
この日のテーマは「古典酢豚」。
約半世紀前の文献では酢豚は「炒 咕 咾肉」と紹介されており、
「日本ではいつのタイミングから酢豚と呼ばれ始めたのか?」
「果たしていつから酢豚にパイナップルが入るようになったのか?」
「きっと香港あたりでパイナップルを入れるお店が出てきて、それを横浜の中華街がいち早くとり入れたんじゃないかな?」
など、話し始めるといくら時間があっても足りません。
勉強会は中国語のレシピを理解することから始まります。ピンイン(中国語の発音記号)をふってある中国語のレシピを音読、和訳を繰り返し紐解きます。
材料や作り方のパートでは広東料理ならではの広東語が使われており、北京語や四川料理との違いも合わせて勉強します。
続いて理解を深めたレシピを元に調理。今回は4名各一組になり、実際に「炒 咕 咾肉」を作りました。
同じレシピを元に作っても、4組ともそれぞれ少しの加減の違いによって、味わいが微妙に異なり、表情が生まれました。
味は一言でいい表すと“昔風の味”。横浜の中華街で育った「一之船入」店主の魏禧之さんは懐かしい味がするとも。
若手の料理人からは味もさることながら、「酢豚」は本当に難しいと意見があがりました。
次回の開催は2015年9月6日(日)22時からを予定。「エビチリ」のルーツを探ります。