全日本・食学会は、アニマルウェルフェア、環境負荷(脱炭素社会)、低エネルギー、自給率向上等などに配慮した持続型畜産を試みる生産者・食品工房の活動を、トップシェフによるメニュー提案・試食会などを通して発信して消費者等の認知を深め、食のグローバル化の中での国産畜産物の付加価値を創造する事業に取り組んでいます。
(同時に、被災地支援活動も行っております。)
持続型畜産事業を維持するためには、シェフや消費者がこれらの取組を積極的に支援するプログラムが必要です。
この私たちが提案するプログラム── それがCCSA(Chef & Community Supported Agriculture)です。
シェフと伝える持続型畜産確立事業のうち、「被災地支援型」は、最近、台風など自然災害で大きな被害を受けた市町村の復旧復興を、食の面から支えようとするもので、キッチンカーによる炊き出し支援ではなく、被災地の農畜産物を中心に、地域の産品も加えたレシピを作成し、試食会を開催し、そのレシピを公開・広報することで、被災地住民と農業者を元気づけ、復興の長い道のりをシェフがともに支えていくことを目的としています。
2019年10月12日に発生した台風19号により、大きな被害のあった宮城県丸森町
2019年10月12日に発生した台風第19号は宮城県に大きな被害をもたらしました。
なかでも県南部の丸森町は、死者10人、行方不明者1人と自治体単位では全国最多の犠牲者を出しました。
大雨による阿武隈川支流の氾濫・堤防決壊による「浸水被害」「土砂崩れ」「土石流被害」の3形態の被害が発生し、家屋被害は全壊111棟、半壊868棟にのぼり、174世帯が仮設住宅に、95世帯が「みなし仮設」として民間の賃貸住宅に避難し、現在でも多くの住民が仮設住宅で暮らしています。
阿武隈急行鉄道、道路などの交通インフラのほか、畜産関連では、粗飼料となる牧草や収穫前の稲わらの流出、農畜産用地、林地、施設の被害が重大で、丸森町役場と住民が一丸となって、復旧・復興を進めているところです。
シェフと伝える持続型畜産確立事業のうち、「被災地支援型」は、最近、台風など自然災害で大きな被害を受けた市町村の復旧復興を、食の面から支えようとするもので、キッチンカーによる炊き出し支援ではなく、被災地の農畜産物を中心に、地域の産品も加えたレシピを作成し、試食会を開催し、そのレシピを公開・広報することで、被災地住民と農業者を元気づけ、復興の長い道のりをシェフがともに支えていくことを目的としています。
2020年(令和2年)7月豪雨による洪水被害が発生した 熊本県人吉市および球磨村渡地区
2020年7月3日から7月31日にかけて、日本付近に停滞した前線の影響により各地で大雨となった。同期間の総降水量は、九州南部、九州北部、東海、及び東北など多くの地点で、24、48、72時間降水量が観測史上1位の値を超えた。
九州では、7月3日から4日までの豪雨で、球磨川や筑後川などが氾濫し、多くの地域で浸水被害が発生。特に球磨川やその支流で氾濫流による建物・橋梁の破壊・流失、および浸水による被害が生じ、人吉市の中心市街地など約1,060haが浸水、佐敷川などその他河川や土砂災害による被害も含めると約7,400戸(棟)の家屋が被災した。
今回の試食会【ひとよしくま復興食堂】の会場となった「ひまわり亭」は、球磨川沿いにある農村レストランであり、オーナーの本田節さん自身が当時、浸水被害を受けつつも、被災者支援のためのネットワークを立ち上げ、キッチンカーで炊き出しなどを行い、いち早く復興への活動を開始したおひとりです。
現在のレストランは新しくリノベーションし、地域の食材と人とをつなぐ交流の場として活用されています。