昨年度より共同研究を開始したNTTと立命館大学、そして全日本・食学会の第二弾共同実験を行いました。今回は調理工程における包丁の振動を記録し、振動を伝える装置を使って他の方に体験してもらう実験です。
10月の実験では、シェフと調理初心者が同じ食材を包丁で切る際に生じる振動を記録しました。
食材は、切る際に生じる振動が面白そうなもの、調理技術の違いがクリアに現れそうなものとして、野菜(ダイコン、ネギ、ほうれん草、キャベツ)を使いました。さらにシェフにはハモ(骨切り)、イカ、赤貝などのコリコリした独特の振動を感じられるものの調理や、笹切りなども行ってもらいました。
11月の実験では、10月に記録した振動を、シェフや調理初心者が体感しました。調理映像を見ながら、片手でまな板を抑え、もう片方の手で包丁型の振動デバイスを持ちます。映像にあわせて、まな板と包丁型デバイスから振動を感じることで、シェフは自分の調理動作を追体験し、改めて自分の包丁を使うリズム感を確認しました。調理初心者もシェフの卓越した技術を感じることができました。
また、今回の装置の一部は、NTT インターコミュニケーション・センター [ICC] (東京都新宿区西新宿 東京オペラタワーシテタワー4F)の「オープン・スペース 2021 ニュー・フラットランド」展にて、2022年2/27(日)まで展示されております。