今回はテイスティングを含めた基礎知識の解説、実際の調理実演と試食、参加者との質疑応答を行いました。
第一部は「オキオリーブ」代表園主澳さんが、オリーブオイルの製法とその特徴の説明を行いました。
第二部は「調理実演」では、和食料理人:林亮平氏(てのしま)と寿司料理人:手塚良則氏(松乃鮨)の登場です。
和食は「カブと鯛のおつくり」と「いりこだしにゅうめん」。
おつくりは、浅漬けのカブに薄く切った鯛を巻き、ここにオリーブオイルを加えて足りない油脂を補い、カブや鯛のフレッシュが香りを引き立たせます。
にゅうめんは、オリーブオイルを加えることで、いりこの尖った感じが丸くバランスよくなりました。
寿司は「中トロ、サバ、ホタテ、イクラ、かんぴょう巻き」。
まずそのまま食し、後からオリーブオイルを加えて比べました。脂分が強い魚でもオイルをかけると柔らかい風味が増し、生臭さも抑えた相性の良さを感じました。
料理人のお二人は、オリーブオイルの特性と料理の相性を考えるべく、当日試食したもの以外に様々な試みを研究したそうです。合うもの合わないもの、考えれば考えるほど大変難しく、勉強になったということでした。
進行役にはフードライター源川暢子氏が、パネラー東原和成氏(東京大学大学院農学生命科学研究科)と大西健俊氏(「食楽」編集長)が、オリーブオイルの「香り」や「引き立て効果」などを試食とともに解説とディスカッションが行われました。