6月15日に開催しました
第1回「全日本・食サミット」〜テーマはだし〜
続いてのレポートは、5Fの調理実習室で行われた
400年の「だし文化」と大阪お好み焼き
講師:『日本コナモン協会』熊谷真菜氏
『やきやき三輪』柏原克己氏
時間:15:30pm〜17:00pm
まずはじめに、
熊谷氏による講習では、大阪における400年のだし文化、そして大阪お好み焼きが誕生するまでの変遷を紹介。
鉄板粉もんの中心的なメニューであるお好み焼き。そのルーツとは、千利休がお茶事で供した「フノヤキ」といわれています。
江戸時代には小麦粉が、庶民の入手可能な食材となり、さまざまな粉もんメニューが登場しました。
同時に、江戸幕府は、大阪を経済の中心にしようと、「堂島米会所」をはじめ、全国の名産品が大阪に集められ、商いの町では有名料亭が続々と誕生。
それとともに大阪で「だし」文化が完成されていきました。
そして明治に入り、洋食の到来とともに「洋食焼き」から発展した大阪のお好み焼きは、粉をだしで溶くことで生地と具材をひとつにまとめることで、新しい味わいと食感を実現さたのです。
そこで、粉もんに欠かせない、だしの奥深さを体感頂くために、大阪・茨木の軟水と、海外の硬水を用いた2種の「昆布水」の試飲も行いました。
「水」が大阪のだし文化に大きく関わっていることを紹介しました。
さらには、柏原氏による「スジ・カス・イモ玉」のデモンストレーションを実施。
鯖節を用いただしで、じっくり煮込んだジャガイモが入る、このお好み焼き。だしの力により、ソースなしでも味わえるといった観点から、お好み焼きにおけるだしの重要性を唱えました。